睡眠無呼吸科
当院は睡眠医療認定医療機関の施設認定を受けております。睡眠時無呼吸症候群だけではなく、睡眠障害全般を対象に睡眠ポリグラフ検査(PSG)や反復睡眠潜時検査(MSLT)を用いて診断し治療できる機関に認定されるものです。
近年、睡眠医療はようやく日の目を見るようになり、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害、ナルコレプシー、特発性過眠症、睡眠時相後退症候群などの疾患が知られるようになって参りましたが、まだまだ多くの睡眠障害が存在しております。
また、睡眠は生活習慣の根幹にあるにもかかわらず、特定検診が始まった現在もなお睡眠習慣の是正が食事療法や運動療法に並んでいないのが現状です。脳血管障害や心疾患(虚血性心疾患、心不全、夜間不整脈)を合併されている方やその予備群の方は、睡眠障害の有無を精査する必要があると考えます。
さらに、平成18年に警察庁で施行された「睡眠障害と安全運転に関する調査研究」により、近年の交通事故の多くにSASが関与していることがわかり、ドライバーはSASの自己診断を行うようになりました。しかし、今後は更に詳細なドライバーの睡眠衛生、睡眠障害を把握することが急務であると考えております。
職場においても、睡眠衛生が悪いだけで職場のメンタルヘルスに影響を与えてしまい、配置転換による睡眠時間の確保(睡眠の量)だけで対処され、睡眠の質については完全に放置されている場合があり、ここでも睡眠医療の普及が本当に必要であると痛切します。
この他にも、逆流性食道炎や夜間頻尿とSASの関係、透析患者や鉄欠乏症とむずむず脚症候群や周期性四肢運動障害の関係など他科の疾患との合併が多いのも睡眠障害の特徴の一つです。
日本国内では人口の2~4%の有病率であることがわかりつつありますが、これは 気管支喘息に匹敵するほどの率です。
もしかして・・・?!
と思ったら、是非検査を受けることをお勧めします。
睡眠障害の検査の流れ
睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害の検査においては、夜間の検査であるため
夕方からの入院で早朝退院を行えますので、仕事を休むことなく検査を受けて頂くことが可能です。
【午後7時ごろに入院】
ご自宅で食事・入浴洗髪を済ませてから来院下さい。
【午後9時頃~翌朝6時頃】
終夜睡眠ポリグラフ検査を開始します。
この検査は、睡眠時無呼吸症候群かどうかを判断するための重要な検査です。脳波、筋電図、呼吸運動、眼球運動等を記録するための電極を頭部、目の周り、鼻、のど、胸、腹、手足に取り付けて寝ていただき、一晩中睡眠と呼吸の状態を調べます。
寝返りをうっても、うつ伏せになっても簡単には取れないように装着されています。
【翌日朝7時頃】
退院して頂きます。
検査結果の解析には2週間程度かかります。
結果は2週間後の外来診察でご説明いたします。
その他の医療機器・・・睡眠簡易診断装置、 鼻腔通気度検査